たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

スポンサーリンク

上記の広告は、60日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by たまりば運営事務局 at

2012年12月26日

しばらく前に世田谷美術館に絵を見に行きました。

松本竣介という画家。

初めて知ったのは美術の教科書に載っていた“Y市の橋”でした。


千歳船橋からバス。
発車前に近くのパン屋のカレーパンで腹ごしらえしてから乗り込みました。


環状線の車窓。
立ち並ぶ建物と高い煙突。
久しぶりに訪れる街の景色です。


広い砧公園の木立のなかを歩いてゆくと美術館。



松本竣介は13歳で聴覚を失い絵の道に入ります。

絵を描きはじめた頃の岩手の風景の
柔らかな緑の色合いがとてもきれいでした。


東京で様々な人と交わり絵画を学びながら
実験を重ねてゆきます。

短い生涯のうちに実に多くの豊かな作品を残しました。


やがて日本は戦争に突入します。

その情況下でも凛と立つ“立てる像”という絵がありました。


1943年頃の作品では横浜にある工場と橋と運河と水色の空。
黒く塗り潰された人の描かれた
前述の“Y市の橋”が印象的です。

とても渇いた寂しい感じの絵。
画家がそこにいるようで胸に迫ってきました。

印象が記憶に残る、良い作品だと思います。



今年も暮れ。

時代が変化してゆくなかで現在の在り方を問う壁にぶつかることがあります。


松本竣介さんの絵もまた在り方や表現を
模索しながら描かれたものだと思います。


準備された美術館のスタッフの方々と
今は亡き画家に感謝を捧げます。  
タグ :


  • Posted by えだまめ at 06:43Comments(0)