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Posted by たまりば運営事務局 at

月と柚子湯

2013年12月20日

今晩はきれいな月が浮かぶ夜。

すこし欠けた明るい月。


自転車を修理に出したので、歩いて帰りました。



冷えた身体を温めよう。

バスタブにお湯を入れ、柚子をふたつ入れる。

爪を切って、服を脱いで、風呂に入る。


ゆっくりつかる。

ぷかぷか浮かぶ柚子を指でつついてみる。


しばらく物思い。


アパートの前は林が広がっていて
その先に水色のアパートが一軒。

川を隔てて小高い森になっている。


目の前の林が春までに公園になるという。


林の木々は伐られてしまうのだろうか。

それは淋しくて、堪えられないと思った。



柚子の匂いがする霧の中。


指先で穴をあけたり、しぼった雫を眺めてみたり。

柚子湯は大好きだなと思った。



子供のころ遊んだ公園のことを思い出す。

それはとても小さな球の感触だったり、ささいな約束や擦り傷。


きっとまた誰かの遊び場になってゆくのだろう。



ここに越してきたときから
日々の木立を見つづけてきた。


変わらないものはないと分かっていても
やがてくる変化を思い、浮き沈みする心地。



すぐには受け入れられなくても
公園になるのを見届けることにしよう。


歩いたり跳びはねたりする人たちの姿。

にぎやかな声を聴きながら暮らすのもいいだろうな。


柚子の酸っぱい匂いに包まれながら、そう思うひととき。



風呂上がりにベートーベンのピアノ・ソナタを聴く。


月光・悲愴・熱情。


心が穏やかになるのを感じる。



すこし欠けた月の明るい夜。

静かな木立とともに眠りにつきたいと思います。  
タグ :柚子湯


  • Posted by えだまめ at 21:58Comments(2)