たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

百蔵山ハイク

2014年11月30日

ひさしぶりに雨のなかの山歩き。


木のなかで雨宿りしながら、おにぎりを頬ばる。


霧につつまれてゆく木々の雰囲気。


枝豆色のジャケットにあたる雨音。

耳のそばに聞こえてくる風の囁き。



たくさんのことばを声にしてみたら、水蒸気のしろい煙になった。


すこし心がかるくなった。



濡れた落葉の匂いを吸いこんで、また歩いてゆく。



紅葉の赤や黄色。落葉の茶色。

色とりどりのニュアンスに安らぎをおぼえて。



ありふれた日々が幾重にもかさなって歳月になる。


この雨はしみわたり、誰かののどを潤すのかも知れない。

草や花に出会う日も。


もしかしたら海へゆく日々も。


この川は、相模湾へと続いてゆく。



山から下りるころに、雨があがった。



ちいさな一軒家で、女の子らとその母が遊んでいた。

庭のきらきらと光る水たまり。


まぶしくて、あたたかな雨上がり。




すこし道草して、小径をゆく。


階段をくだってゆくと、ひなびた家が見えた。


湯立人(ゆたんど)鉱泉。


扉から顔をだしたおばあちゃん。


柔らかな笑顔。


ともに歩きながら、畳の広間をぬけて、お風呂に通してくれた。


水色と白の明るい風呂場。

天窓からさしこむ陽光。


ちゃぽんと湯舟に。

ちょうどよいお湯加減。


ゆっくりとつかりながら流れるとき。

手足をのばし、おおきなのびをする。



さわやかな風呂あがり。


広間には小さな木の机。


お茶と、お茶うけにふかした芋、ちいさな梅干し。


わたしもお相伴して、と言って、一緒にお茶をのむひととき。



山のはなし、土地のはなし。


陽射しにつつまれて、ほころんでゆく心。


まるで何か大切なシーンのなかにいるようなとき。


ありがとう。ごちそうさま。また来ます。


ありふれたことしか言えないけれど。


ひさしぶりに心から温まるとき。



曇り・雨ふり・雨あがり。


いろいろなときを歩いた日のこと。



充実した山歩きになりました。



  • Posted by えだまめ at 20:36│Comments(0)
    上の画像に書かれている文字を入力して下さい
     
    <ご注意>
    書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

    削除
    百蔵山ハイク
      コメント(0)