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Posted by たまりば運営事務局 at

秩父34~はじまりの秋

2014年10月31日

秩父34ヵ所めぐりを歩くことにしました。


のんびり、歩けるところまで、何回かにわけて。




よく晴れた日。



一番札所の四萬部寺からお参り。


昔からつづく古道のいたるところに、道しるべの石。



里の道。山の道。


ところどころに咲く花に足をとめてみたりしながら。



坂道をおりてきたおばあちゃんと立ち話。


“柿の実をとりにおさるさんがきて困ったねえ”と語りかけるときの顔の皺。



老木から降りそそぐ木漏れ日。


ひろがる葉脈が透けてみえる。


紅葉の色のあるぬくもり。



たくさん落ちている栗のいがの感じ。







同じようにあるく人としばらく話したり。


ならぶ仏像の表情にほっと安心したり。



ひとつひとつ、深呼吸。






今回は五番まで。




川ぞいにある温泉につかるひととき。


駅の仲見世にある蕎麦屋でせいろを食べたり。



山のあいだに沈んでゆくおおきな夕日。




牛乳配達のたてるガラス瓶のふれ合う音の響き。


とりとめのないことが大切なものに思えてくるとき。




帰りの電車のなかでうとうと眠る。



次に秩父にくるのはいつだろう。



秋から冬へ、冬から春へ。


すこしずつ、歩いてゆけたらいいなと思います。  


  • Posted by えだまめ at 20:17Comments(0)

    飯盛山ハイク

    2014年10月26日

    がたごと、がたごと。

    小海線に乗ってゆく旅。



    おおきくカーブして走る森のなか。


    ひろびろした高原のなか。


    おおきな青い空の野辺山駅。


    今日はとてもいい日。



    山菜そばにかける七味唐辛子。


    道を走る、はじめてみる高原野菜の農耕車。



    目のまえの八ヶ岳の頂に思いをはせる。


    牧草地に赤い屋根のサイロ。

    駆けまわる女の子たちの頬のいろ。


    ただたつ、紅葉している木に心をとめられるのはなぜだろう。



    あたたかくともるもの。

    過ごしてきた日々のこと。




    線路の踏切をわたり登山道へ。


    だんだんとのぼる道。

    落葉のかわいた音。水溜まりのしめった音。


    ひらひらと舞いおりてゆくひとひらの葉が伝える一瞬のとき。




    平沢峠。

    分水嶺からながれてゆく川は海へと続く。

    谷あいから、ときおり道草したりして。





    どんどんのぼる。



    平沢山では、おじさんがいろいろな山の名前と思い出をうれしそうに語る。

    七竈のことも、はにかんで語る。




    お椀にもられたご飯のような飯盛山。めしもりやま。


    おにぎりをうまそうに食べるひと。

    栗ご飯の入った駅弁をひろげて食べた。


    たくさんの山を見ながら。もぐもぐおいしい。


    このまま眠りたいくらい。



    ぽかぽかの陽射しのくだりざか。


    紅葉に気をとめながら、おりてゆく。



    川の流れてゆく音が聴こえる山道。


    清里へおりてゆき、小海線にのりました。




    たとえば100名山じゃなくても、とてもいい、自分的名山。


    今日の1日に多謝。ありがとう!  


  • Posted by えだまめ at 00:14Comments(0)

    大平山ハイク

    2014年10月20日

    すすきの光る波。

    風に吹かれて、心地よい山歩きでした。



    始発電車の、今朝の空模様。

    三日月と朝焼け、なんだか胸にぐっときました。



    大月からの富士急行からはうっすら白い富士山。


    地元のかたの、笠雲がかかると天気がくずれるという話をききながら、がたごとの旅。



    富士山(前・富士吉田)駅近くの喫茶店でトーストとコーヒー。ゲームの筐体のある店。



    バスで山中湖畔へ。

    昭和後期の観光地の感じ、ただよう。



    別荘地の坂道をのぼり、山道へ入る。


    東海自然歩道を歩く。

    土は熔岩っぽい黒。


    葉っぱは黄色や赤に色づいて、秋の山の匂い。

    さっそうと木段を登ってゆく。



    気にしていた演習場からの音がやんで、聴こえてきた葉の音。


    ひさしぶりに鼻歌。


    いつかギターの弾き語りをしてくれた友人の顔を思い出す。

    ぬくもりのある声の感じ。



    大平山の見晴らし。

    山中湖。富士山は雲隠れ。



    すすきの穂が光り、風にゆれる。


    やわらかな箒みたいな、少しくすぐったい心地。


    よくできた掃除機よりも、掃きあとが残るくらい。


    冷たいお茶をのんで、柿のたねをぽりぽり。



    グライダーの飛ぶための原っぱ、今日は人の気配なく。



    ふたたび、山歩き。


    木を、子どもの木登りみたいに抱えてみる。

    触れてみて、安心してみたり。



    紫の花。きれいな小鳥。

    名前をしらないもどかしさ。



    トゲのある木を気にしながら、歩いてゆく。


    雲がでてきて、霧がかかりはじめる。



    石割山にほぼ正午に到着。


    ベンチにすわって、今朝かった菓子パンを食べてたら。

    となりの山ガールさんがクッキーをくれた。


    ほっこりする気分。


    ふきあがる雲は濃くなってゆくけれど、たのしいひととき。




    くだり坂も森のなか。


    一気にかけおりる。

    ロープを伝ったり、途中の社にお参りしたり。



    ふもとにある石割の湯。


    ぬるめの露天風呂にゆっくりつかる。

    風がつめたくて、すこし眠る。



    湖の周遊バス、忍野でバスを乗り継いで、富士山駅から電車。


    大月で小雨模様。


    どこかで、ご飯を食べて帰ろう。



    充実した1日になりました(^^)v。  


  • Posted by えだまめ at 16:34Comments(0)

    10月の海

    2014年10月14日

    よく晴れた空。


    電車を乗りついで、海芝浦駅へ。



    京浜運河のさき、東芝工場に隣接した海沿いのホーム。


    公園のベンチに座りながら、ゆっくりと過ごしています。



    すこし濁った海のうねりや、ざわめく木々の音。


    白と赤のオイルタンク。


    目のまえをゆく船。


    海のむこうにかかる橋を行き交うトラック。



    たまには、こういう海もいいなぁと思う。


    電車の本数がすくなくて、夕暮れまでのんびり。




    途中で、生麦の銭湯によって、帰ろう。





    いい1日。秋の海。



    なんだか、人に会いたくなったり。

    山を歩きたくなったり。


    また、ちいさな言葉がでてきたり。  


  • Posted by えだまめ at 15:52Comments(0)

    あらし

    2014年10月05日

    ひさしぶりにジャズを聴く。



    さんまの塩焼き。大根おろし。すだちをしぼって、醤油をたらす。



    グラスにはウィスキー。





    嵐のまえの、肌寒い雨の夜。



    繊細なピアノの音を聴いていると、心がやわらいでくる。




    このまま、ゆっくり眠ろう。  


  • Posted by えだまめ at 19:43Comments(0)

    やまびこ

    2014年10月01日

    山小屋で働いていたことがあります。

    13年ほど前のこと。20代前半の頃の話。



    冬に旅先で知り合った木工作家のお姉さんが木曽の
    職業訓練校に通っていて、春に遊びに伺いました。



    そこで知り合った人から、近くの山小屋に夏の求人があることを聞きました。



    梅雨どきに考えて、応募することに。


    あっけないくらい簡単に電話口で採用が決まり、ひと夏、働くことになりました。




    山小屋での仕事は、布団たたみ、部屋そうじ、食事の配膳。

    おにぎりづくり、木の杖の焼き印、ぜんざいの温め、など。


    同室になった大阪出身のお兄さんと、支配人のおじさんと、ともにはたらく日々。




    兄さんは、山小屋を渡り歩いていたからか、やたら慣れている手つき。


    自分ひとりどんくさいなぁと、いつしかハードな気持ちになっていました。




    支配人は山男。


    しっかり芯はつよくて、本当の優しさを感じさせる人でした。



    今もありありと、顔を思い浮かべたり。

    山びこのように、聴こえる声を感じたり。




    ひまなとき、さびしいときは、山小屋の近くを散歩しました。



    岩。高山の花。


    透きとおる青い空。

    虹の彩り。


    太陽の光。たくさんの星。天の河。


    つめたい風の心地。



    山のなかでまた、元気になるとき。




    じょじょに仕事にばててきて、山小屋での生活に辟易してきたころ。


    麓に住む、あこがれの木工のお姉さんから、手紙が届いた日。



    うれしかったこと。ちょっと照れくさかったこと。



    青い便箋、まぶしげに読み返すとき。


    なつかしい夏の思い出。





    いま思うと、自分自身、結構調子に乗っていた気がする。


    ネパールの山を歩いたり、外国をながいこと旅したり。



    自信があるのかないのか、天狗の鼻は高く…。



    でも、山小屋では、単なるやせっぽっちの若造。


    支配人には、本当にお世話になり通しでした。



    あの日々がなければ、山の素晴らしさを知ることもなく、山を歩いていなかったと思う。




    ありがとうございます。


    いつかまた、会いにゆけたらと思います。





    御嶽山の、苦難にある人たちに、どうか限りのない安らぎがありますように。



    心からの祈りをこめて。  


  • Posted by えだまめ at 21:22Comments(0)