スポンサーリンク
おかやま風景~風の街
2018年07月09日
6月28日
あとひと息。
じぐざぐじぐざぐ、坂をのぼってゆく。
深い森のなかを分けいる。汗がふきだす。
図書館のトイレをかりて、浄土寺の本堂にお参りして。
墓場の脇をぬけて、鎖場をおそるおそる。
坂にはいくつものお地蔵さま。赤いよだれ掛け、って言っていいのかな。
頂上についたら展望台。
螺旋階段をのぼってゆく。
視界には、まるでミニチュアの尾道の街が広がっていた。
寺の灰色の甍。行き交う船。走る電車。
川のような海。遠く近くの山々。浮かんでいる大小の島。
朝の薄曇りが晴れてきて、今日も暑くなりそうだ。
海は森を映し出すような緑。澄んだ空の青。
さみしいひとり歩き、というなかれ。
心にうかぶのは、とびきり大好きなお好み焼きなのだ。
時の感覚がはやくなる下り坂。遠足みたい、なんとなく。
寺の参道から、山陽線の高架下、いなたい昼間のスナック街。
ここにあるのは、おばあちゃんふたりの営んでいるお好み焼き屋さん、村上。
今日はおばあちゃん1人と近所のひとっぽいおじちゃんだったけど。
山盛りのキャベツのボール。卵。豚肉。そば。
それと砂ずり。
生地をひろげてジューッと別々に焼いてゆく。
層状に重ねて、小手でジュジュっとかるくつぶす。
お兄ちゃん、と言われて何気ない話。隣の役場勤め風のお客さんも入ってきたりして。カープねた、今晩のナイター。
おばあちゃんが焼いて、おじちゃんがソース、鰹節、青のり。
鉄板にはお好み焼き、セルフで小手でわけて、取り皿にのせる。
いただきま~す。
もぐもぐもぐ。うむ、ふっくら加減が絶妙、おいしい!
濃いめのソースの絡む具もいい感じ。おいしいおいしい。
もしかしたらもっとおいしいお店あるかもだけど、大鉄板のカウンターに4人も座ればいっばいに。
気楽な心、あったかい村上の味に胃袋をつかまれている。
自分にとっての、ふるさとの味。
おばあちゃん、元気でね、って思う。
ごちそうさま、って言って、外にでる。
古寺めぐりをしながら、階段をのぼりつ、くだりつ。
鐘のした、あくびしたりする猫と目があって、ご挨拶。
年配のかたの買い物袋を持ちましょうかという若い女の子。
どんどんのぼって千光寺の石段をのぼってゆく。
歩道橋にたまって立ち話する若者たち。
眼下の線路ぎわ、夏服の高校生、白いシャツ、丈のながいスカート、自転車の風、ひるがえしながら。
のぼりきったら、ロープウェイで一気にくだる。
ながい商店街のアーケードをあるいてゆく。
七夕の色とりどりの想い、風にゆられながら。
絵はがきを探しまわって、書道用品店で見つかる。
切手は尾道郵便局。絵のまち商店街の喫茶店に入る。
カフェオレ、グラスのミルクとかちわり氷、熱いコーヒーを注ぐ。
香りだかくておいしい!
1通ずつ、青いペンで書いてゆく。
すいすい書いてゆく、上手じゃなくても、良しとしよう。
かきおえたら、薄くなっていたカフェオレ。
投函、無事に届きますように。
夕方の桟橋。
行き帰りする人、車、スクーター。
往復するフェリーの短い航路。
ありふれた暮らしに、ほのかな陽が灯るようなときだった。
いま、町田・鶴川に帰ってきて、西日本の水害に衝撃を受けています。
実家のある瀬戸内、友人知人のいる広島各地、働いていた岡山・愛媛。
どうか悲しみが少しでもやわらぎますように。
心のそばの大切なもの、大切な人が、ひとつに出会えますように。
あとひと息。
じぐざぐじぐざぐ、坂をのぼってゆく。
深い森のなかを分けいる。汗がふきだす。
図書館のトイレをかりて、浄土寺の本堂にお参りして。
墓場の脇をぬけて、鎖場をおそるおそる。
坂にはいくつものお地蔵さま。赤いよだれ掛け、って言っていいのかな。
頂上についたら展望台。
螺旋階段をのぼってゆく。
視界には、まるでミニチュアの尾道の街が広がっていた。
寺の灰色の甍。行き交う船。走る電車。
川のような海。遠く近くの山々。浮かんでいる大小の島。
朝の薄曇りが晴れてきて、今日も暑くなりそうだ。
海は森を映し出すような緑。澄んだ空の青。
さみしいひとり歩き、というなかれ。
心にうかぶのは、とびきり大好きなお好み焼きなのだ。
時の感覚がはやくなる下り坂。遠足みたい、なんとなく。
寺の参道から、山陽線の高架下、いなたい昼間のスナック街。
ここにあるのは、おばあちゃんふたりの営んでいるお好み焼き屋さん、村上。
今日はおばあちゃん1人と近所のひとっぽいおじちゃんだったけど。
山盛りのキャベツのボール。卵。豚肉。そば。
それと砂ずり。
生地をひろげてジューッと別々に焼いてゆく。
層状に重ねて、小手でジュジュっとかるくつぶす。
お兄ちゃん、と言われて何気ない話。隣の役場勤め風のお客さんも入ってきたりして。カープねた、今晩のナイター。
おばあちゃんが焼いて、おじちゃんがソース、鰹節、青のり。
鉄板にはお好み焼き、セルフで小手でわけて、取り皿にのせる。
いただきま~す。
もぐもぐもぐ。うむ、ふっくら加減が絶妙、おいしい!
濃いめのソースの絡む具もいい感じ。おいしいおいしい。
もしかしたらもっとおいしいお店あるかもだけど、大鉄板のカウンターに4人も座ればいっばいに。
気楽な心、あったかい村上の味に胃袋をつかまれている。
自分にとっての、ふるさとの味。
おばあちゃん、元気でね、って思う。
ごちそうさま、って言って、外にでる。
古寺めぐりをしながら、階段をのぼりつ、くだりつ。
鐘のした、あくびしたりする猫と目があって、ご挨拶。
年配のかたの買い物袋を持ちましょうかという若い女の子。
どんどんのぼって千光寺の石段をのぼってゆく。
歩道橋にたまって立ち話する若者たち。
眼下の線路ぎわ、夏服の高校生、白いシャツ、丈のながいスカート、自転車の風、ひるがえしながら。
のぼりきったら、ロープウェイで一気にくだる。
ながい商店街のアーケードをあるいてゆく。
七夕の色とりどりの想い、風にゆられながら。
絵はがきを探しまわって、書道用品店で見つかる。
切手は尾道郵便局。絵のまち商店街の喫茶店に入る。
カフェオレ、グラスのミルクとかちわり氷、熱いコーヒーを注ぐ。
香りだかくておいしい!
1通ずつ、青いペンで書いてゆく。
すいすい書いてゆく、上手じゃなくても、良しとしよう。
かきおえたら、薄くなっていたカフェオレ。
投函、無事に届きますように。
夕方の桟橋。
行き帰りする人、車、スクーター。
往復するフェリーの短い航路。
ありふれた暮らしに、ほのかな陽が灯るようなときだった。
いま、町田・鶴川に帰ってきて、西日本の水害に衝撃を受けています。
実家のある瀬戸内、友人知人のいる広島各地、働いていた岡山・愛媛。
どうか悲しみが少しでもやわらぎますように。
心のそばの大切なもの、大切な人が、ひとつに出会えますように。