たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

スポンサーリンク

上記の広告は、60日以上更新がないブログに表示されています。
新たに記事を投稿することで、広告を消すことができます。  

Posted by たまりば運営事務局 at

山形・稲穂~灯る旅

2019年10月27日

会津をめぐる旅。


雨休暇をいただくことになって。

山形の農家さんに車で送ってもらって、羽前小松から出発。


坂町線で、日本海を目指します。

小雨に煙る渓谷の景色。

乗り換えする駅で、羽越本線へ。


新潟は、1年ほど前に訪れた街。

おおきな信濃川が流れる、好きな街。

懐かしくなるような、なぜだか。


駅のなかの食堂で、生姜焼き定食と、栃尾揚げを。

新米入りました、の文字。おいしいおいしい。


思えば、田んぼの様子ばっかり気になるこの旅。


万代バスセンターにほど近いホテルで、しばらく休んで、さっそく散策することにした。

フィッシュマーケットの脇の回転寿司が、これでもかってくらいうまかった。

こんなうまいお寿司、あらためて日本海の海の幸を感じる。

折り畳み傘を忘れて取りに帰ったりしたけど、それだけに印象に残った。


すっかり暗くなった信濃川を越えて、古町の商店街を歩く。

花街の名残が、そこかしこに。


ふたたび信濃川を、ながい万代橋を渡ってゆく。

水嵩のました濁流。ここより上流の千曲川のことを思う。

山形に来なければ、長野の飯綱でリンゴの収穫をしようと思ってたのだ。

不思議な縁のようなものを感じてしまう。

ただただ、祈るように歩いていた。




次の日は、会津へ向かう。

駅弁をかって、がらがらの快速あがの。

よく晴れた越後平野、広々としてる。

田んぼはもうすでに稲刈り済み。山々が近づいてる。


しばらくうとうとしたりして、あっという間の喜多方。


そこから、バスで、五色沼に向かった。


ちょうど紅葉の鮮やかな季節。

葉っぱたちに見とれていた。

森の匂いに包まれて歩いてゆく。


赤や黄に色づく葉に、灯されてゆくこころ。

湿地のあいだには水の流れ。


磐梯山も見えてきた。


きれいねぇ。カップルの話し声も聞こえる。

なぜかさびしさや、うらやましさよりも、景色に似合った喜びを感じた。


きれいだなぁ。こだまするように、自分もまた喜びを受けとめている。

癒される自然。畏怖する自然。

さまざまな自然のなかで生きていること。


喜多方までバスでもどり、ラーメンを食す。

あっさり醤油スープに縮れ麺。

至ってシンプルだけど、うまうま。

ほっとあったまったなぁ。


ひさしぶりのユースホステルに連泊。

貸切状態だったけど、2泊ともゆっくりさせてもらった。

近所の温泉センターとか、食堂とか、よく馴染んできた。


3日目は、会津若松を観光したり、只見線を会津川口まで往復。

その先の区間は、ずいぶん前から災害の影響で不通区間。


東北にはけっこう鉄道の不通があるなぁ、とあらためて思う。

どんより曇っていたけど、念願の只見線に乗れて満足。学生のとき以来かな。

食堂の肉野菜炒めをたべて、風呂に入って就寝。



翌日も曇り、大雨の近づく気配のなかで、磐越西線。


郡山で、買い物。お昼ごはん。

食べたかった海苔弁当、食べ忘れちゃった・・。


東北本線の、本宮~松川の間が代行バス。

本宮の商店街に積まれた土嚢と、濡れてごみに出された家具類が痛々しかった。

黙々と乗っていた、たくさんの地元高校生たち。


きっと一生、胸に刻まれるんだろうな。


福島に着いたら、雨が強まってきた。


山麓をバスでのぼってゆく。


アトマ・ユースゲストハウスという、すてきな宿へ。


東日本大震災のあとに訪れて、天体望遠鏡で星をみさしてもらったのだ。

マスターは素朴な雰囲気で、あったかみのある方。


晩ごはんの説明のとき、こだわりのハンバーグの黄金比のこと、カレーの煮込みのこと。

誇らしげに語ってて、なんだかいいなぁと思った。

檜風呂も、いい匂い。

なんだか、優しい宿だ。



翌朝には、雨が上がり、盆地の景色が一望。

ご主人が、玄関まで見送ってくれてうれしかった。


あんまりムリするんじゃないよ。がんばってね。

ありふれた言葉、あたたかな響き。



バスで福島までゆき、そこから電車で飯坂温泉へ。

小さな温泉街。共同浴場の鯖湖湯に入る。


前にきたときは熱々だったけど、今回は心地よいお湯加減。

地元の人たちには、物足りないのかな、と心配にもなるけれど。


照井の円盤餃子をたべて、福島から奥羽本線。


途中の峠駅で、売り子さんが売ってた力餅を手土産にして、米沢へ。



羽前小松駅に、農家さんに迎えに来てもらって、買い出しをして、ふたたびお家へ。


お土産話をふくらませながら、力餅を食べたり、あたたかな夜になりました。  


  • Posted by えだまめ at 10:33Comments(0)山形・稲穂

    山形・稲穂~いなほ

    2019年10月25日

    黄金色にひかる稲穂の波。


    田んぼにでたら、広がっていた光景。


    たくさんの稲束をかかえて、まとめて、杭にかけてゆく。

    天日に干されて、おいしいお米になってゆく。


    どうか、晴天が続きますように。



    農家さんの近所にあるお蕎麦屋さん。


    民家でおばちゃんひとりで切り盛りしてるお店。


    板蕎麦はつるっと、滋味ぶかくて、野菜天ぷらはサックサク。

    かいもちという蕎麦がき、胡桃胡麻だれにつけて頂く最高のデザート。

    おいしかった~、ごちそうさまでした!



    さりげない優しさに包まれた、玉庭の日々です。  


  • Posted by えだまめ at 07:13Comments(0)山形・稲穂

    山形・稲穂~再会へ

    2019年10月24日

    カーブを曲がると、やがて勾配をのぼりはじめた。

    車窓から見えてくるのは、谷あいの深い木立。

    ところどころ、色づいている森。

    県境を越えて、板谷峠を悠々と、ひっそりとゆく新幹線。


    台風は、関東のみならず、東北各地にも痕跡を残していた。

    増水によって、河川は茶色く濁り増水の跡が見てとれる。


    来る前は、自分のことで手いっぱいで、ここまで各地に影響があることに気がつかなかった。

    あるいは、見えていなかった、と言うべきか。

    今もなお、不安とともに生きている方々が沢山いることに・・。


    山形新幹線は、米沢に到着した。


    ひんやりと冷たい、よく澄んだ空気。

    まだ午後2時なので、市街を散策することにした。


    循環バスで中心部まで出て、米沢城跡にある上杉神社へ。

    のんびり歩いて駅に戻る頃には、陽も落ちてきた。


    米坂線にのってゆく旅。

    もう、1年経つのか・・。


    不思議な気持ちを抱えながら、再会へ!

    最寄り駅に着いたら、農家さんが車で迎えに来てくれた。

    おぅ、来てくれて、ありがとう!!

    おやじさんの野太い声。

    なんだかほっとして、張りつめていた気持ちが緩んだ。


    家の門灯。

    家族みんなで囲んでいただく晩ごはん。

    シャワーで汗をさっと流して、寝床に着いた。


    明日からは、いよいよ田んぼ。がんばろう。  


  • Posted by えだまめ at 21:07Comments(0)山形・稲穂

    さんいん水平線~線

    2019年10月14日

    快速、街から街へ乗りついで。


    京都からはるばる、無事に鶴川に着きました。


    点と点をつないでゆくと、線になる。


    日々、色々とあるけれど・・、瞼の奥には、あおい水平線。

    また見えてきた、かすかな点を、目指してゆけたなら。



    ・・・・・・・・


    さんいん水平線、読んでくださった方々に、あらためて感謝。

    ありがとうございます。


    台風によって被害にあわれた方、悲しみにある方へ。

    どうか、心穏やかなときが、少しでもそばにありますように。

    いち早い生活の回復を、心から祈っています。  


  • Posted by えだまめ at 07:13Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~初秋

    2019年10月12日

    雨の音を聴きながら。

    疏水にそって歩く哲学の道。


    色づきはじめの葉、いい匂いがしてきます。


    ときおりたちどまって、深呼吸。


    一歩ずつ。一歩ずつ・・。  


  • Posted by えだまめ at 09:28Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~出航

    2019年10月11日

    窓からは鱗雲、つづく空をながめた。


    涼しい風に浮かんでは、泳いでゆくように。


    船にのる朝。

    さわやかな風、瀬戸田~尾道航路。


    島々を縫って、ゆっくりとゆく。



    ・・・・・・・

    台風が近づいてきています。

    ベランダにあったものを取り入れた朝です。

    ざわざわしてた気持ち、ラジオを聴いたらすこしやわらいできました。


    どうか、皆さま、無事でありますように。

    心より祈っています。  


  • Posted by えだまめ at 08:34Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~夏の日々

    2019年10月10日

    おだやかに行き来する尾道。


    瀬戸内の海におぼえる安らぎ。

    ゆっくりと息をする、波のように。


    8月の海の色。

    緑がかった青、混ざりあう色あい。



    華やかに散らばる光。芯まで響く音。

    色とりどりの夢のような花火。


    にぎやかさも、静けさも、感じられるとき。



    島の斜面には、家々の甍、万緑のなか。


    ときおり聴こえる船の汽笛。


    海水浴の子たちのはしゃぐ声、水しぶき。

    麦茶のコップも、汗っかき。


    日々のなかに浮かびあがる、月も、陽も。


    やさしい、まぶしい夏の光。


    充実した夏になりました。ありがとう。  


  • Posted by えだまめ at 11:47Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~8・6

    2019年10月09日

    朝、ホテルを出たところで、ぽつぽつと雨がふりはじめた。

    京橋川にかかる橋を渡り、銀山町の電停から路面電車。


    いっぱいの乗客、勤め人や観光客たちとともに、揺られてゆく大通り。


    原爆ドーム前で下車。

    折り畳みの傘をさして歩いた。



    ドームにはすでに凄い人だかり。

    圧倒されながらも、隙間を抜けて、ドームのすぐ脇、元安川そばに立つことにした。


    灰色の空、濡れそぼってゆく。


    8時15分、鐘が鳴り響き、1分間の黙祷。


    眼をひらくと、またドームがそこにあった。

    耳をすますと、なにか声が聴こえてきそうな遺構。



    原爆資料館はリニューアルされていた。


    黒い雨の痕跡。手をのばして彷徨う人の絵。

    溶けて壊れた生活用品。まっすぐにこっちを見ている赤ちゃんの瞳。

    肌に赤黒いおおきなケロイド。ひとりひとりの記録。


    凍りつきそうな現実。



    朝、路面電車にのるまえに、道をきかれたことを思い出した。

    ベトナムから来たというふたり。


    にっこり、ありがとう、って軽く手をふってくれた。


    雨粒のなか、ちょっとだけぽっと灯った心。

    忘れかけた小さなことが、胸に残ってゆく。


    小さくなってゆくときに、気づいたこと。  


  • Posted by えだまめ at 15:29Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~SL

    2019年10月08日

    黒い煙をたてながら近づいてくる。汽笛の音。

    ホームに機関車は、重厚な質感で迫ってきた。


    先頭の車両に乗車。

    カーブを曲がると、淡い緑のなだらかな山なみ。

    ロードサイドの営みが続いてゆく。


    窓からは、ゆらゆらもくもくと煙が流れてゆくさま。



    湯田温泉で下車。

    久々のスマホ動画撮影、なんとかうまくとれて良かった。


    初めておりるこの街。

    観光案内所の地図をひろげて確かめる。


    実はこの地にゆかりのある中原中也も種田山頭火のこともあまり知らない。

    ふたりの記念館や足跡をたどるうちに、シンパシーを感じるようになった。


    中也には、宮沢賢治との接点があること。

    山頭火の放浪の記述。思えば四国遍路のときに訪れた庵があったっけ。


    自転車をかりて、近くにある山口市街のサビエルの礼拝堂や瑠璃光寺を訪ねたりした。


    秋芳洞に、防府に、3日の滞在でずいぶん山口になじんだ気がする。



    さかのぼれば、元乃隅稲荷神社から角島大橋までは、謎の珍道中。

    たまたま出会った京都から旅するおっちゃんと中国からの若い女性と、3人で日本海をみながら。


    連絡先とか交換しなかったけど、ふたりの楽しそうな姿を、いま思い出している。


    小さな無人駅で、痩せ細った猫たちを撫でていた。


    山陰線、あおい海をみながらゆく車窓も終わりに近づいてきた。

    崖からは、どこまでも広がる水平線の青。


    いつのまにかウトウトし始める昼下がり、夢うつつ。

    充実した山陰の旅になってよかった。


    すみません、実際の旅とは順不同の文章・・。

    SLのことが先ず、あたまに浮かんでしまって。



    下関、以前に訪れたところだけど、泊まるのは初めて。

    関門海峡の雰囲気をふくめて、惹かれる街。


    門司との船の往復。行き交う舟たち、デッキの風。

    乗客たちは幸せそうな表情、聞こえてきたのは博多弁かな。

    同じ日本なのに、久々に九州の異国感を感じてしまった。


    ここ下関からの旅、先ほど書いた山口を経て、広島に続きます。  


  • Posted by えだまめ at 16:58Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~ことばの海

    2019年10月07日

    ところどころに、金子みすゞの足跡。

    小学校や、神社や、八百屋の曲がり角。


    碑などなくてもいいと思っていたけれど、面影さがして。


    詩の命。

    みずみずしい気持ちになるのは、きっとここ仙崎の風景から生まれたことばだからかな。


    あたたかくて、かなしくて、ほっとして。

    心から紡がれるもの、沁みこんでゆく。


    優しすぎる言葉、よみかえしながら歩く。


    街の隅にある突堤から、きれいに澄んだ海を眺めた昼間。


    本当のきもちを書きたいと思う。



    小さな車両にのって、仙崎から。  


  • Posted by えだまめ at 06:53Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~萩

    2019年10月06日

    青い海がどこまでも広がっている車窓。


    時おり湾内に、赤瓦の集落。トンネルから出ると、またあおあおとした日本海。


    いつからだろう、レールの軋む音だけを感じるような平静な心。

    ただ、海を見てるとき。




    ずっと来てみたかったところ。

    でも、なぜだったか、理由は忘れてしまった。


    西へ、西へ。萩に着きました。


    循環市街バスにのってゆくと砂浜の海水浴場には、パラソルに家族連れ。

    指月橋をわたり、お土産物屋さんで簡単な食事でもしようと思ってた。

    おっ!夏みかんうどんセットがあったので頂くことにした。


    うどんには、蒲鉾、とろろ昆布、ねぎ、それに夏みかんがスライスされて5・6切れはのっていた。


    おそるおそるひと口。

    う~ん、柑橘の酸味がさっぱり入ってくる。

    薄口のスープとの相性もいい。

    暑いときに、こういうの食べたくなるよな、って思った。


    お店を出ると、淡い色あいの萩焼の窯元がいくつか。

    器にこだわった生活、ちょっと憧れてみたりもする。




    萩城跡は、海に面したところにあり趣があった。


    城下には、土塀の街並み、歴史人物の生家など。

    平地にひろがる街をずっと歩いた。



    ゲストハウスruco さん、居心地よかったな。

    お客さんの旅人たちと、喋りあうたのしいとき。

    ちょっとした会話がうれしかったりするんだな、って気がついた。


    前に会った知人の働いている食堂を訪ねたり、なんだかのんびりしたとき。



    翌日に近づいたお祭りの準備で、提灯や暖簾を脚立にのぼって立ててる地元の人たちの姿。


    1日くらい延ばしても良かったかも知れないけど、発つことにしました。


    ありがとう!

    たのしい萩の滞在になりました。  


  • Posted by えだまめ at 20:43Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~石見

    2019年10月05日

    朝からサイクリング。


    川にそって、緩やかな坂をどんどん登ってゆく。

    山あいの緑の濃い匂い。木洩れ陽が気持ちいいなぁ。


    やがて家屋もまばらになり、自転車もおいて、あるいた。


    龍源寺間歩(まぶ)に到着。

    ここは銀の採掘所跡。

    ひんやり涼しい別世界。鉱脈を求めて続くトンネル。

    昭和18年までは、実際に掘られていたという。


    あらためて麓まで戻って、ワイコインガイドさんに案内してもらうことにしました。

    川沿いに、ガイドさんとふたり、ハイキングみたいに歩く。


    かつては所狭しと鉱夫さんたちが住んでいた街だったこと。

    鉱脈につながる間歩がいくつも存在していたこと。


    世界中に石見の銀が流通していたこと。


    先は気づかなかったこと、沢山案内してくれて、ありがたかった。



    下流のほうまで歩いてゆくと、赤瓦の集落が伸びていた。


    群言堂では、お友達のブローチも発見。

    ごはんのおにぎりもなんだかおしゃれだった。


    胡麻豆腐だの、パンだの、食べ歩きモードに突入。

    レトロな床屋さんや、立派な商家も見たりして。


    すっかり、石見銀山を満喫しました(^^)  


  • Posted by えだまめ at 08:24Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~出雲

    2019年10月04日

    松江から一畑電鉄にのって出雲へ。


    左には宍道湖が見えてくる朝。


    がらがらのシート、足をのばしながら。


    田園風景のところどころに石州瓦の赤い屋根。

    なんだかずいぶん遠くに来たような気がする。


    出雲大社前駅をおりたら、天窓にはステンドグラス、色とりどりのあかり。


    出雲大社までの参道がすごく長い。


    本殿・神楽殿の大しめ縄・博物館の銅鐸。

    なにしろダイナミックで、言葉を失ってしまう。


    お茶屋さんで、出雲名物のおぜんざい。

    紅白の焼き餅を伸ばして縁起のいい感じ。



    バスで日御碕、断崖絶壁のところにたつ灯台。

    螺旋階段をのぼって眺めた、けど、だいぶコワかった。高所恐怖症。。


    夕暮れどきに、稲佐の浜へ。

    ここはおおきな岩のうえに鳥居があるところ。

    波を感じながら夕陽に染まってゆくとき。


    かたりかけてくるような自然、岩も、海も、森からも。



    今にして思えば、夕陽になぐさめられてばかりだな。


    思い出せるあたたかな光のイメージ。



    出雲市駅の近くでラーメンと餃子をたべて、なんだか寂しい夜だった。

    心のなかは行ったり来たり・・。


    優しくなりたい、長い夜。  


  • Posted by えだまめ at 20:51Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~松江

    2019年10月03日

    バスにゆられてゆく。

    川にかかる橋をわたる。


    ちょうど中洲にひろがる街、松江。

    左には宍道湖。ここは水の都。


    湖畔のホテルに荷物をあずけて、さっそく出雲そば屋さんへ。


    割子そば、といって、三段重ねになってるお蕎麦をいただく。

    醤油からして出雲の濃い目の醤油。

    これは関東でたべる蕎麦とはずいぶん違うんだけど、あぁ~これもいいな~と思いながら食べた。

    手でにぎられたおにぎりが絶品だった。


    お城にのぼったら、市街地や湖面、山々が一望。

    さわやかな風が吹きさらしの天守に入ってきて気持ち良い。

    森のなかをぬけて、小泉八雲旧居。


    長旅の末に出会った日本の人たち、文物。

    彼の人生を偲ぶような庭。


    松江は、歩いていると、ふうっと心が浮かんでくるような街。


    バスをのりついで、八重垣神社にいったり。

    市街に戻って、島根県立美術館のあたりを散策したり。


    きらきらと揺れる水面。

    夕陽をうけて湖が光っていた。


    ふたたび橋をわたってゆく。

    今晩はお祭り、夏の夜。

    八幡さまへの通りには、たくさんの屋台。

    ここまでの賑わい、なんだか懐かしい記憶のよう。

    浴衣姿の人波をかきわけて歩く。


    焼きそばも、みたらし団子も食べた。


    松江は城下町で昔から茶道が盛ん。

    和菓子屋さんもたくさんあって、びっくりするくらい。


    通りをぬけて、ホテルに戻ると、今日歩いたことも、まるで夢のような気分で、眠りにつきました。  


  • Posted by えだまめ at 14:14Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~境港

    2019年10月02日

    0番線ホームにはグリーンの目玉おやじ列車。


    米子から境港にむかう。


    ボックスシートには、寝そべったり茶碗につかったり、無数の目玉のおやじ。

    けっこう車内は混んでいた。

    学校帰りの高校生たち。アタッシュケースを提げた出張族のサラリーマン。国内外からの観光客。


    空港でごっそり降りて、わりあい空いてきた。


    目玉にみつめられながらガタゴト。

    田んぼの緑のひろがり、頬杖ついて眺める車窓。



    お昼まえに境港に着。

    水木しげるロードには、たくさんの妖怪像。


    記念館で展示を見る。しげるさんの作品、多数。

    細かいディテール、観ているうちにどんどん妖怪の世界に入ってゆくようだ。


    腹ペコの腹ペコ、海鮮丼が五臓六腑に染みわたった。


    レンタサイクルをかりて、川沿いにしげるさんの育った家の跡を尋ねた。

    隠岐島へむかうフェリー、イカ釣りの漁船。

    河岸に係留されている船、近くには海。


    なんだか、向こう側とこちら側の境にあるところだな、と思う。


    あの川の向こうには。あの海の向こうには。

    想像をふくらませる水木少年の後ろ姿。


    ひなびた雰囲気の裏通りを、自転車でこいでゆく。



    ふたたび境線で、米子に戻ってきた。


    銭湯の米子湯さん。

    絵本作家の長谷川義史さんの壁絵が可愛かった。

    お湯もあつすぎず、ちょうどいい塩梅。


    ほっこりほっこり、疲れが溶けてゆくようだった。  


  • Posted by えだまめ at 10:12Comments(0)さんいん水平線

    さんいん水平線~ここ

    2019年10月01日

    地図をみながらふりかえる。

    というのが、自分の旅の愉しみのひとつです。

    それが歩いた当日の夜だったり、半年とか一年後の朝だったり。

    あぁ~、ここにいたんだ、と思える紙の上。

    どんなご近所でも、都内の散歩でも、うれしい。

    そして今朝、鳥取の地図を眺めています。



    鳥取では、喫茶店で朝のコーヒーをのんだり、民芸の器をみたり、のんびりのとき。

    しばらく探していたシャツ、白とグリーンの七分丈のが見つかって満足。


    いよいよ山陰線にのって西へと向かう旅。



    途中、松崎で下車。

    ゲストハウスに泊まり、汽水空港という本屋で自家製ジンジャーエールをいただく。

    染織家の志水ふくみさんの本、豊かにひろがる色の世界。

    草木の四季をまとうこと、なんだか憧れる夢のよう。


    湖のほとりをあるいて、立ち寄りの温泉につかって、心身あったまった気がする。


    宿でカレー食べてたら、鉄道好きの高校3年生男子と話して感銘をうける。色々くわしくて。

    と同時に、あのころの自分を思ったりもする。


    いま、ここにいる。

    あのころの自分をちょっと思いながら、カレーを食べている。  


  • Posted by えだまめ at 08:53Comments(0)さんいん水平線