たまりば

地域と私・始めの一歩塾 地域と私・始めの一歩塾三鷹市 三鷹市

渋沢丘陵ハイク

2015年01月17日

丹沢の山々が見えてきた。


よく晴れたくっきりとした稜線。

見慣れたはずの景色も、鮮やかに感じる冬の日の車窓。



ひろびろとした秦野の南口ロータリー。

歩きはじめると足もとに、湧水池から流れてくる水。


住宅をぬけてあるくと花の匂い。

なんとなく気が早い春の気配。


畑の土。

くるくる回るペットボトルの風車。

山から吹いてくる風の澄んだ透明感。


山の頂きの雪の白に思いをはせる。



ちょっと古ぼけた道すがらの街なみ。

農協があったりこの辺りの中心だったのだろう。


公民館には子どもたちが走り回っていた。

なんだかいいなぁ、と思う。


小学校では野球をしているユニホームの白と青。



落花生屋さんは木の造り。

前に寄ったなつかしいお店。


これ忘れていったでしょう、といって箪笥からカメラのスコープを出してくれた。

なんだかとてもうれしそうな笑顔の皺。


よく憶えてくれていたなと、胸いっぱいになった。


落花生を買うと、これもってきなさいと蜜柑ふたつ。


また何か忘れていったら?

そうしたら、また来てくれるでしょ、と言ってくれたときの温もり。


また来ます!と、手をふりながら。


大切なものを忘れたり、大切なことを思い出したりしながら。



歩いていると土の匂いがしてくる。


緩やかな坂にひろがる畑。大根や白菜。


その向こうには表丹沢の山々。盆地に散らばった秦野の市街地。


渋沢丘陵からの眺め。




しばらくゆくと見えてくる震生湖。


大正の関東大地震で土砂が堰とめられてできた自然湖。

いまは釣りびとが糸をのどかに垂らす。


阪神大震災から20年。

心静かに、思いをこらす。



歩いてゆくと峠にさしかかる。


ログハウスの自然薯の棚売店。

もう売りきれとのこと。


丘陵の坂をゆっくりとのぼる。


小屋には牛が何頭か佇んでいた。



道にそって歩いてゆくと桜の木。

そのしたの木のベンチに腰かける。


水筒の麦茶をのんで、みかんの皮をむく。

酸っぱい匂いがひろがる。


口にいれると甘酸っぱい、おいしい蜜柑だった。

落花生の味わいとよくあった。



しばらく休んで、また歩く。

左手にひろがる木々の向こうがわの海を見ながら。



歩いていたら途中でであった人たちと秩父の話。しばし盛りあがる。


気をつけて、と手をふりながら。



かつて歩いた道を歩く、あたたかな思い。


スロープをおりてゆき、川ぞいへ。



古民家の蕎麦屋くりはらに入る。


座布団にすわって中庭を眺めるとき。


机に活けられた小さな白い花。


藍染めのお店のかたがたの柔らかな表情。


漬物の色あい。手挽きざる蕎麦。


本当においしい…(^^)

本当に、本当に。


蕎麦湯の味わいの深いこと。


わらび餅、もちもち。


食べものをいただくことの幸せ。


また来よう。



渋沢の駅へむかう道すがら。


丹沢の山々を眺めながら、足どりは軽やかに。



いい丘陵あるきになりました。



  • Posted by えだまめ at 17:20│Comments(0)
    上の画像に書かれている文字を入力して下さい
     
    <ご注意>
    書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

    削除
    渋沢丘陵ハイク
      コメント(0)