大山ハイク
汗をかいたひたいに風があたる。
あわい水色の空。
3月の空のやわらかな色。
土は湿っていて、泥っぽい。
あかるい陽射しと、すこし冷たい風。
心地のいい山歩きの日だった。
朝、小田急にのって伊勢原へ。
のどかな平日の車内。
ひさしぶりの遠出、ひらけてゆく風景。
バスでケーブル駅まで。
参道をどんどんのぼってゆく。
階段のタイルにはコマの絵。
途中の食堂で、豆腐をいただく。
あたたかな温奴に柚子胡椒。
つるんとした食感、ぽかぽかになった。
ごちそうさまでした~!
お店のご夫婦の雰囲気がよかった。
ケーブル駅につくと、まさに出発時刻まぎわ。
のりこんで、窓際の席に。
急勾配をかけあがるケーブルカー。
阿夫利神社下社の駅をおりて、歩きはじめた。
しばらくゆくと、はやくも息がきれた。
おじいちゃんハイカーは黙々と歩いていた。
僕も、もくもく、着実にゆくことにした。
ふりかえれば、彼方には海が見えた。
ひろがる一面の霞むような青に吸いこまれてゆくとき。
休憩中のハイカーとあいさつ。
愉しそうな表情、なごやかになる。
鳥たちの鳴き声がひびく
お昼前に山頂に着いた。
にぎやかなご飯どき。
藍染めの手拭いに包んだおむすび。
梅干しがすっぱくて、すごくおいしかった(^^)
蜜柑はちょっとぼけた味。
次は、皮厚の柑橘にしようかなと思う。
近くにはグループが地図の読図をしていた。
インストラクターの話に耳をかたむけていた。
実地の学びはいいなぁと感じた。
テルモス魔法瓶のつめたい麦茶をごくり。
雷ノ峰尾根を見晴台のほうへ下ってゆく。
すてきな静かな山道。
若者たちが地名しりとりをしていた。
ブエノスアイレス。
ちょうど地面の裏側、きっといまは秋かな、と思う。
木々のなかをゆっくりと歩いてゆく。
ベンチでひとやすみ。
関東ふれあいの道の九十九曲をゆく。
はじめてあるく、曲がりくねった道。
受話器のコードみたいな、くねくねの枝を発見した…!
しばらくすると、舗道にでてきた。
道の途中のお寺では春彼岸。
やわらかな花の色。
空は曇ってゆき、やがて小雨がふりだした。
傘をさがして、差して、また歩いた。
日向薬師からは、歩いたことのある道。
蕾のふくらむ桜の木を見て、胸がいっぱいになった。
やがて、雨はやんで、また晴れ間が見えた。
七沢温泉の元湯玉川館へ。
古い和の建築、モダンな内装。
檜風呂のちょうどよい湯加減。
ぽかぽかに心身リフレッシュした。
帰りはバスで本厚木へ。
また、山を歩きたいな、と思います。
桜の花ひらくころ、よい春になりますように。