バラナシへ来ました。
なんだか、居心地がよくて、のんびりした日々でした。
宿の部屋からは、ガンジス河がみえて、ずっと眺めたり。
オレンジ色の朝陽も、夜の霧がかる星空もきれいで。
ここで知りあった旅人たちと過ごしたときが、大切に思えてきます。
バラナシは古くからある街並みで、細い路地に、布屋、仕立屋。
食堂、揚げ物屋台、チャイ屋さんなどが点在しています。
道のまん中に、牛も犬も堂々と寝そべって、人が通りづらいほど。
だいたい朝おきると、久美子ハウスの食堂で、みんなで朝ごはん。
トーストとサラダにチャイをすすりながら、今日はどうしますか?とか。
歳が離れていても、国籍がちがっても、結構、和気あいあいなとき。
部屋に戻ってかるく洗濯して、お昼をたべに散歩。
帰り際にラッシーをのんで、あっというまに夕方になって、河をぼっと眺めて。
沐浴したり、映画をみたり、舟にのったり、オセロしたり。
河はまるですべてをのみこんで流れてゆく。
日々の沐浴の祈りも、身体を洗い流した石鹸の泡も、火葬場の死体の灰も、散らした花も。
はしゃぐ笑顔や、物思いにふける顔、悲嘆にくれる泣き顔も。
あらゆる思いを受けいれて濁りつつ、滔々と海へとそそいでゆく。
ガンジス河のそばにいることで、すこし心がゆるやかになった気がします。
悲しみや喜びの心を流しながら、またあらたに流れてゆく。
混ざりあいながら、ときおり光に照らされながら。
また明日からすこしずつ、東へ。
ブッタガヤからカルカッタ(コルカタ)へと旅を続けます。