さんいん水平線~境港
0番線ホームにはグリーンの目玉おやじ列車。
米子から境港にむかう。
ボックスシートには、寝そべったり茶碗につかったり、無数の目玉のおやじ。
けっこう車内は混んでいた。
学校帰りの高校生たち。アタッシュケースを提げた出張族のサラリーマン。国内外からの観光客。
空港でごっそり降りて、わりあい空いてきた。
目玉にみつめられながらガタゴト。
田んぼの緑のひろがり、頬杖ついて眺める車窓。
お昼まえに境港に着。
水木しげるロードには、たくさんの妖怪像。
記念館で展示を見る。しげるさんの作品、多数。
細かいディテール、観ているうちにどんどん妖怪の世界に入ってゆくようだ。
腹ペコの腹ペコ、海鮮丼が五臓六腑に染みわたった。
レンタサイクルをかりて、川沿いにしげるさんの育った家の跡を尋ねた。
隠岐島へむかうフェリー、イカ釣りの漁船。
河岸に係留されている船、近くには海。
なんだか、向こう側とこちら側の境にあるところだな、と思う。
あの川の向こうには。あの海の向こうには。
想像をふくらませる水木少年の後ろ姿。
ひなびた雰囲気の裏通りを、自転車でこいでゆく。
ふたたび境線で、米子に戻ってきた。
銭湯の米子湯さん。
絵本作家の長谷川義史さんの壁絵が可愛かった。
お湯もあつすぎず、ちょうどいい塩梅。
ほっこりほっこり、疲れが溶けてゆくようだった。
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