さんいん水平線~8・6
2019年10月09日
朝、ホテルを出たところで、ぽつぽつと雨がふりはじめた。
京橋川にかかる橋を渡り、銀山町の電停から路面電車。
いっぱいの乗客、勤め人や観光客たちとともに、揺られてゆく大通り。
原爆ドーム前で下車。
折り畳みの傘をさして歩いた。
ドームにはすでに凄い人だかり。
圧倒されながらも、隙間を抜けて、ドームのすぐ脇、元安川そばに立つことにした。
灰色の空、濡れそぼってゆく。
8時15分、鐘が鳴り響き、1分間の黙祷。
眼をひらくと、またドームがそこにあった。
耳をすますと、なにか声が聴こえてきそうな遺構。
原爆資料館はリニューアルされていた。
黒い雨の痕跡。手をのばして彷徨う人の絵。
溶けて壊れた生活用品。まっすぐにこっちを見ている赤ちゃんの瞳。
肌に赤黒いおおきなケロイド。ひとりひとりの記録。
凍りつきそうな現実。
朝、路面電車にのるまえに、道をきかれたことを思い出した。
ベトナムから来たというふたり。
にっこり、ありがとう、って軽く手をふってくれた。
雨粒のなか、ちょっとだけぽっと灯った心。
忘れかけた小さなことが、胸に残ってゆく。
小さくなってゆくときに、気づいたこと。
京橋川にかかる橋を渡り、銀山町の電停から路面電車。
いっぱいの乗客、勤め人や観光客たちとともに、揺られてゆく大通り。
原爆ドーム前で下車。
折り畳みの傘をさして歩いた。
ドームにはすでに凄い人だかり。
圧倒されながらも、隙間を抜けて、ドームのすぐ脇、元安川そばに立つことにした。
灰色の空、濡れそぼってゆく。
8時15分、鐘が鳴り響き、1分間の黙祷。
眼をひらくと、またドームがそこにあった。
耳をすますと、なにか声が聴こえてきそうな遺構。
原爆資料館はリニューアルされていた。
黒い雨の痕跡。手をのばして彷徨う人の絵。
溶けて壊れた生活用品。まっすぐにこっちを見ている赤ちゃんの瞳。
肌に赤黒いおおきなケロイド。ひとりひとりの記録。
凍りつきそうな現実。
朝、路面電車にのるまえに、道をきかれたことを思い出した。
ベトナムから来たというふたり。
にっこり、ありがとう、って軽く手をふってくれた。
雨粒のなか、ちょっとだけぽっと灯った心。
忘れかけた小さなことが、胸に残ってゆく。
小さくなってゆくときに、気づいたこと。
Posted by えだまめ at 15:29│Comments(0)
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